たくさん悩んで新昭和

ウィザースホームで新築(2013年12月完成)しました。家づくりのことたくさん書いてます。

洗車用の雨水タンクを設置した1

雨水タンクに興味を持つまで

たくさん悩んで洗車用の雨水タンクを設置しました。

ガーデニング向けの雨水タンクなら悩み無用なんですが、洗車用となると話しは別です。かなりハードルが上がるとともに、色々な課題を克服していかなくてはなりません。その前になぜ洗車用なのかですよね。洗車するのにわざわざ雨水を貯めるの?という疑問もあるかと思うので、まずは「水」の話しから説明したいと思います。

車を洗車しようとしたら普通は水道水ですよね。実はこの水道水というのがクセモノで色んなミネラル成分が含まれているわけです。水道水が乾くとそのミネラル成分だけが残りボディにこびりつく=イオンデポジットとなってしまいます。イオンデポジットを放置してしまうとカーシャンプー程度は落ちなくなります。ボディを研磨するか薬剤を使用するかになるので、洗車後の水滴の拭き取り作業は念入りにしないといけないわけです。

実はちばっしーも愛車のイオンデポジットを落とそうとして、ボディを一生懸命ゴシゴシ磨いていたら磨き傷だらけになった経緯があります。

こうした状況を後悔して反省する中で色んなケアグッズを知り、そもそもイオンデポジットを発生させない「純水」というキーワードを初めて知りました。

 

市販の純水器を模倣して自作しようと調べ始める

純水であれば仮に水滴が残っていたとしても、そのまま自然に蒸発すれば「無」になります。洗車後に全ての水分を拭き取れれば問題ないんですが厄介なのは真夏とかで、どうしても拭き取る前に蒸発してしまう環境というのもあるわけです。そこで「純水器」の登場です。

世の中便利なものもあって純水器を使用すれば、不純物だらけの水道水が濾過されて純水にすることが出来ます。洗車好きな人なら純水器を使用する人も多く、最近では自作するケースも多いですね。

しかしデメリットもあるというか、まずは価格ですよね。
例えばコストコの純水器で25,000円ぐらいしますが、本体さえ買えば永遠に使える代物では無く、水道水の不純物を除去するフィルターが必要になります。この交換用フィルター(イオン交換樹脂)が5,000円ぐらいします。

フィルター1個でだいたい10回ぐらい洗車出来る感じでしょうか。本体代を抜いても1回当たり500円ぐらいするんですが、これをどう見るかですよね。

自作するケースでは本体製作に5,000円ぐらいでフィルター3,000円ぐらいでしょうか。同じ条件なら洗車1回当たり300円ぐらいかかります。

さらに水の中の不純物を検知するTDSメーター必須で、洗車する前にTDSメーターで測定したり、イオン交換樹脂の交換タイミングを考えたりしないといけません。洗車約10回に1回の割合でイオン交換樹脂を購入してきて、純水器を掃除して入れ替え作業というのも結構な手間に思えますよね。

そこそこのランニングコスト(洗車1回300円~500円)に加えて、フィルター交換作業の手間が純水器のデメリットかなと思っています。

 

雨水タンクの可能性を探る

純水器を自作すべく幅広く情報収集している中で見つけたネタは「雨水というのは不純物が少ない」という情報。たしかに雨水でイオンデポジットになったことは無いというか、雨が降るとボディが汚れたりしますが、あれはボディのホコリや花粉が雨で流れきらずに部分的に残った汚れになります。汚れであることに変わりは無いんですが、洗車すれば簡単に落ちる汚れなわけです。

「そうか雨水を貯められれば、わざわざイオン交換樹脂を買わなくて済むのか・・」という考えにたどり着き、きっと同じように考える人はいるだろうなと思ってネット検索しまくりましたが、まぁ出てこないわけですw

雨水タンクを設置しているほとんどの人がガーデニング目的というか、そのまま屋根に落ちた雨水を簡易的なメッシュフィルター(落ち葉程度をキャッチするだけ)を通してタンクに貯水するだけの情報がたくさん出てきました。

洗車に利用する水となると、やはりフィルターが重要になってきます。雨水そのものはきれいでも屋根とかどうなの?砂埃や花粉やPM2.5や黄砂や鳥フンとか色んな不純物だらけじゃないの?と思うわけです。

もし色んなゴミが濾過されずに車を洗ったらボディに傷が入りそうだし、高圧洗浄機なんか使用したらノズルの先端が目詰まりそうに思えます。そこで雨水タンクを購入する前に、細かいゴミもキャッチ出来る高性能なフィルターが無いか調べ始めました。

 

重力式雨水フィルター

ようやくその気にさせてくれるフィルターを見つけました。その名も「重力式雨水フィルター」で、これがあれば雨水タンクにきれいな水を貯められそうな予感がします。

このフィルターの良いところは水槽用濾過マットを使用しているところ。どのような構造になっているかというと、フィルター本体に流れてきた雨水が一旦は本体の下に貯まり、そこから上に押し上げられていく過程で濾過マットを通過することになります。
最初に水より重いゴミは沈み、軽いゴミだけが浮いてくるという感じで選別し、その軽いゴミたちも濾過マットに吸着していくので、結果的にきれいな雨水だけが通過するようになっています。
下から上に登る過程で濾過されるってスゴイですよね。これにはビビッと来ました。しかし購入方法がやや特殊で、このフィルターはジモティーにしか出品されてませんでした。どうやら個人の方が製作しているようで、注文してから製作開始という流れで納期に2週間ぐらいかかったように思います。

ジモティーの紹介サイト

価格は8,500円(直近の価格は9,500円)です。構造を見れば自作出来るように思えるんですが、調べてみると透明のエンビ管って高価なわけです。同じ材料で自作しても全然安くならないというか、通常のエンビ管だけで作るなら安く出来そうなんですが、そうなるとフィルターの汚れ具合が外から確認出来ないので、自作を諦めて完成品を購入しました。

唯一のネガティブ要因だったフィルター選びが解決したので、これにて洗車用の雨水タンクを設置する準備が整いました。

 

RainHarvest レインハーベスト150リットル

雨水タンク本体は高機能な「RainHarvest レインハーベスト150リットル」にしました。このタンクの利点は貯水後の雨水が循環し続けるところ。

一般的なタンクなら満タンになった後であふれ出るホース(オーバーフロー用ホース)が、タンク上部に取り付けられているので、古い雨水が下に沈殿したままになってしまいます。

レインハーベストはオーバーフローのホースがタンクの底に付いているので、雨が降る度に古い雨水から排出される仕組みになっています。さらに雨水の入口が横から滑り込むようなところに付いているので、雨水が入ってくる度に渦を巻くような感じに流入してくれるので、ホコリやゴミが混入しても渦巻き状の流水によってタンク底から排出される仕組みになっています。

www.youtube.com

すごいアイデアですよね。価格は39,600円で一般的な雨水タンクの3倍もしますが迷わず購入しました。

 

補助金制度を利用する

千葉市では雨水タンクを設置する際にお役所へ届け出しておくと補助金がもらえます。他の自治体も似たような流れなので、雨水タンクを設置する人はせっかくなので頂いておきましょう。

千葉市のHP

今回の使用目的では「雨水貯留槽・浸透ますの補助金額」の中の「市販雨水浴槽を設置する場合」に該当します。レインハーベストの用量は150Lなので18,000円の補助金が出ます。

補助金の申請手続きの流れ

1.下水道営業課へ申請書等(様式第一号)を提出

  申請書、見積書、設置平面図、製品カタログを提出

2.下水道営業課から許可される

3.雨水タンクを購入し領収証を入手

  設置した雨水タンクの写真と領収証のコピーを下水道営業課へ郵送

4.指定口座へ入金される

 

上記1で郵送した書類の中身です ↓

①と②の申請書は千葉市HPからダウンロード出来ます。③の見積書はレインハーベストの販売店からダウンロード出来て④のカタログは商品紹介ページを印刷しました。

少々面倒ではあるんですが18,000円は大きいので、言われた通り書類をそろえて郵送しました。最初の申請から順調にいけば2ヶ月後ぐらいに入金されると思います。

 

次回から具体的な取り付け手順を説明していきます。この申請書を作っていたあたりは夢や希望に燃えていたわけです。雨水タンクの魅力は何と言ってもコストゼロなところ。不純物除去費用に加えて水道代もゼロになるという夢のような期待がふくらむわけですが、そう簡単には行かないのが自然の力です。

何に向き合いどんな課題が浮上してきて悩むのか、、乞うご期待!