たくさん悩んで新昭和

ウィザースホームで新築(2013年12月完成)しました。家づくりのことたくさん書いてます。

外壁総タイルと瓦屋根で本当に良かった

外壁総タイルで良かった

これやって良かった」ことから避けて通れないのがタイル外壁ですね。元々タイルにした理由は耐久性でしたが、これほど見栄えのするものとは思いませんでした。

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一般的な窯業系サンディング外壁では約10年で目地(コーキング)が劣化していきます。目地は主にサイディング同士のつなぎ目とサッシ周りになりますが、これらのメンテナンス費用は35坪ぐらいの建物で約100万円ぐらい(足場+目地打替え+塗装)かかります。大手HMになると保証延長の為に専属の業者へお願いすることになり200万円とかザラですね。

下の画像は窯業サイディングつなぎ目のコーキングが劣化した典型的な例です。タイル外壁ではこうしたヒビ割れは起きないので永久に美しい外観が保てます。

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こちらはサイディングのサッシ周りコーキングの劣化画像 ↓

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タイル外壁の場合、下地サイディングのつなぎ目の上にボンドが塗られタイルが貼られていくので、紫外線や外気に触れることがなくほぼ一生ノーメンテになります ↓

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サッシ周りのコーキングの上にもボンド&タイルが施工されていく ↓

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HMの標準仕様の多くは窯業系サイディングなんですが、オプションでタイル外壁(セラヴィオシリーズ)に変更すると160~190万円が相場でした。これはサイディングのメンテナンスを2回行うより安いので、やらない手はないと思いました。どう見てもサイディングが不利すぎます。メンテナンスと見た目どちらともタイルに軍配が上がります。初期投資で諦める場合は10年後に100万円捻出という問題を放置しているというか、住宅ローンを返済しながらなので事は重大です。

合点が行くケースは「サイディング超カッコイイ VS タイル超ださい」ですね。サイディングはカッコイイけど定期的なメンテが必要になる。タイルはダサいけどノーメンテとなれば「どうしようかなー」と迷える材料になりますが、実際のタイルは超カッコイイです。簡単にまとめてみると・・

 外壁種類   タイル   サイディング 
 見た目   カッコいい    普通
 新築時  +170万円     0万円(標準仕様)
 10年後    0     100万円
 20年後    0     100万円

ちなみにタイル外壁を得意としているHMの場合はもっと安いです。新昭和で30坪ぐらいなら120万円ぐらいだと思います。

 

タイル外壁は1年後も汚れひとつなく輝いてます ↓


1年住んで見えてきたもの - たくさん悩んで新昭和

 

陶器瓦で良かった

屋根は陶器瓦が一番です。他にはスレートやガルバといった種類がありますが、耐久性、耐候性、耐熱性、遮熱性、通気性、防音どれをとってもダントツに優れています。ちなみにHMの標準仕様の多くはスレートです。HMの営業トークで多かったのは「スレートは軽いので耐震性が高い」ですね。こういうところの躯体は心配になるというか、今どきの平板瓦は昔に比べて軽くなっているにも関わらず「陶器瓦は重いから心配」とかいうHMは不安になりますね。 

コケの生えたスレート屋根 ↓

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スレートはあまり安くもないので利点を探すのは難しいです。以前仕事で 職人さんと話す機会があったんですが、コケの生えてるスレート屋根を指さして「あーなったら、やはり塗り替えですか?」と質問したら「あれは、もう終わりだね」と言われました。塗装してもまたすぐコケが生えてくるし、そうなる前にメンテしないとダメみたいなことを言われました。問題なさそうに見える段階でメンテするとなれば、やはり10年単位で費用がかかるように思います。

スレートから陶器瓦への変更は40万円ぐらいです。たぶんメンテ1回分で元取れるというか、これから新築を考えている人には迷わず陶器瓦をオススメしたいです。

今どきの平板瓦はフラットでデザイン的にも良好です ↓

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家の耐久性について

家の耐久性の話しになると躯体の材質の話しに行きがちです。「やっぱヒノキだよね」とか「いや杉でしょ」とかですね。確かにこれらの材質は良いものというか、出来ることならこれらの材質でツーバイとか住んでみたいもんです。たまに年配の人からは「今どきの家は材質がダメだから持たない」とか言われます。でも家の耐久性は躯体の材質だけではないと思っています。

真っ先に朽ちていくのは雨や紫外線にさらされている外観ですね。たとえヒノキ4寸の柱を使っていてもヒビだらけの壁とコケの生えた屋根では台無しというか、コケが生えるようでは水はけや通気に悪影響なのでいずれ木材も腐ってくると思います。どんなに良質な躯体でもそれを守る外側が劣化してしまうと意味がないです。

日本の家の平均寿命は26年(アメリカ44年)だそうです。寿命の多くは材質の問題というより工法の問題ですね。通気がない為に腐ってきたとかシロアリに食われたとかです。ちなみにシロアリはどんな材質でも侵食してくるので、材質の違いはあまり意味がないです。防ぐには侵食されにくい工法と定期点検しかないです。

良質な柱を使ってもメンテナンスしなければ30年前後で建て替えです。おそらく新築したほとんどの人たちは「ちゃんとメンテしていこう」としていたはずですが、現実は住宅ローンに苦しんで何もせず結局20年ちょっとで朽ちていったというのが歴史の証明です。

近い将来自分のフトコロ事情がどうなってるかなんて誰にも分からないです。家の寿命は柱の材質というよりメンテ費用の少ない家だと思っています。